大築衆議・徳永参議が蘭越町・蒸気噴出に関する要望書を提出。

掲載日:2023.07.19


 地熱資源調査のために試掘していた現場で、6月29日にヒ素を含む大量の蒸気が噴出する事案が発生しました。

 一刻も早い蒸気噴出収束はもとより、営農などの地域活動への影響や深刻な住民不安を解消するため、立憲民主党北海道を代表して、おおつき紅葉衆議院議員(北海道第4区)と徳永エリ参議院議員(北海道選挙区)が「環境大臣」「経済産業大臣」「農林水産省大臣」へ要望書を提出しました。主な要望内容は以下の通りです。

①的確な実態把握と徹底した情報開示及び透明化による真摯な説明を通じた住民不安の解消
②一刻も早く蒸気噴出を制御するための当該事業者や関係機関への支援
③水質などの環境負荷に関するモニタリング調査への支援(各農家の水の取り入れ口における調査を含む)
④風評被害にかかる損失の補償、及び風評被害防止のための広報活動に対する支援
⑤経済産業省、環境省、農林水産省など、関係省庁の連携による関係地方自治体や地元機関への支援



写真は、おおつき紅葉・衆議院議員(北海道第4区)が現場の視察時に撮影されたものです。
以下、おおつき衆議のFacebookの記事(7月18日)を転載させて頂きます。


【蘭越町のみなさまの安心のために】

 報道で森林が変色しているという報道を読み、昨日も蘭越町に足を運んでいました。確かに、蒸気噴射周辺の森林の葉が、緑から赤茶色に変色し広がっていました。(写真参考)高温の蒸気の影響なのか、昨日時点で因果関係はまだわかっていませんでした。
 これらの目視できる部分が大きければ大きいほど、「蘭越産のものは大丈夫なのか?」という風評被害が広がって、この夏も汗をかいて営農されているみなさんを困らせています。
ただ、各所に確認いたしましたが、

★農業用水に使う水に関しては、発生直後にすぐ放水を止めた
★毎日、関係するすべての川の水質検査を行っている
★基準値を上回る値が出たら即時止める体制をとっている

とのことです。
 報道を見ていると、白く濁った水の映像が出てきて、「まだまだ危ないのではないか」という気になることがあります。私は先週も、そして昨日もこの目で見て確認しましたが、白濁した水は流れていません。少し濁りがあるのでは?と思っても、原因であり自然の鉱物である石英自体に毒性はなく、ヒ素の水質検査はしっかりと行っていて昨日も問題はないことを確認しているとのこと。
 私も報道機関におりましたが、白濁した映像を使う時は「○月○日撮影時」などと入れていただけると、視聴者に優しい報道になると思います。
 今、一番求められているのは「蒸気噴射を早期に止めること」です。
 事業者の計画では、最速で8月下旬の制圧を目指して作業中とのことです。
https://www.moeco.com/news/pdf/2023_Setsumei.pdf
 そうしたことも含めて、今日は午後13:30から三井石油開発と道、町、そして国からの関係機関が入り、協議を行うとのことです。
 今朝は、関係する省庁から、事態の現状についてご回答をいただきましたので、共有いたします。


■経産省資源エネルギー庁資源・燃料部政策課からは、「事態の収束のため北海道庁から三井石油開発に指導を行うとともに、経済産業省としても、三井石油開発に対して、事態の早期収拾に向けて全力で取り組むよう指導しているところです。また、当省の関係団体であるJOGMECの専門家を現地に派遣し、三井石油開発に対する技術的な助言や指導を行っているとともに、蘭越町との連携を強化するため、北海道経済産業局の職員を蘭越町に派遣しております。
本日は、関係者による連絡会議が開催されることになっており、北海道の経済産業局や環境事務所等の国の機関も参加し対応を協議することになっております。なお、砒素を含んだ水については、パイプラインを使った別の井戸への送水が開始され、少しずつ解決に向け動き始めております。」


■ 環境省水・大気環境局 環境管理課環境汚染対策室からは、「本事案への対応について協議するため、地元自治体が、事業者(三井石油開発株式会社)に対し、関係機関による会議体の開催を求めたと承知しています。環境省としては、本会議体が設置された場合は参画するとともに、引き続き、北海道などの関係機関と連携して情報を収集し、必要に応じて助言などを行っていく予定です。」


 また、蘭越町では昨日、溜めていたヒ素を含んだ水をパイプラインをつか立て別の井戸へ放水を始めました。蘭越町HPでは、随時情報を発信しておりますので、ご覧いただけたらと思います。
ニセコ地域地熱発電の資源量調査事業における蒸気噴出について
https://www.town.rankoshi.hokkaido.jp/administration/news/detail.html?news=528&fbclid=IwAR0BZtdXTITdggHXtZZQteMRMP_NHmJ5gfbbqDkndK5_xiWi6BUBb4Ad7VU


 事態の早期収束と、蘭越町が長年かけて築き上げてきたブランドへの風評被害の対策のために、できる限りのことに力を尽くしたいと思います。この件については、後志選出の市橋修治道議会議員と緊密に連携をして取り組んでいきたいと思います。
 国も町も事業者も、そして日々情報を提供する報道機関も、すベては、蘭越町に住む方々、営農される方々、そして今年も蘭越産のお米や農作物を楽しみにしている道内外の消費者のみなさんの“安心“のために。